IDmを調べているということは、ICカードに関する事を検索しているのではないでしょうか。
そもそもIDmってなに?
IDmは、カードリーダーとFeliCaカードが通信する時、カードリーダー側が特定のカードを指定して通信をするために、カードに書き込まれたユニークな文字列です。
(特定のカード:カードリーダーの通信範囲内に複数のFeliCaカードがあったときに、1枚の特定のカードを選定できるようにすること)
具体的にIDmを説明していく
まず、IDmはFeliCaチップ(ICカードやキーフォルダーなど)にしか存在しないものです。
Mifare(Type-A)の場合はN-UID(NUはノンユニークの意)が類似の用途の文字列として扱われます。
16桁の英数字 で構成されています。
現時点で、FeliCaカード(ICカード)では重複していません。しかしながら、今後も重複させないという保証はされていない点が重要です。
昨今(2025年5月時点)では、スマートフォンに搭載されたFeliCa機能(NFC技術)によりIDmを任意の文字列で通信に利用にできる可能性が出てきている。
→既にあるICカードのIDmと同じ値をスマートフォンでシミュレートできる可能性がある「なりすまし」が現実性を持ってきた感じです。
そもそも、カードリーダーと通信を始めるために存在するのがIDm値であるため、カードから読出すのは単純な処理だけで容易に可能なわけです。
スマートフォンのフリーアプリにも、FeliCaカードからIDmを読出し可能なアプリが存在しています。
IDmを読み取り、その値をシステムで認証(持ち主の特定など)に使う事については、特に規制やルールはなく、それぞれ開発メーカーが好きに活用しているだけなので、何かセキュリティー的な補償や責任をもってやってるわけではないという前提でいたほうがよいかと思います。
FeliCaを製造、管理しているメーカーとしては、あくまでIDmは通信開始を行うための要素としてのみ存在しているため、認証に関するセキュリティー性については関与しないという立ち位置で説明されているようです。
IDmを利用するということ
本来は上記の通り、「FeliCaカードとカードリーダの通信のため」だけに用意されたものがIDmです。
しかしながら、その利用のしやすさから、FeliCaカードを使った認証にはかなり汎用的に使われている今日です。ユニーク性の確保といった面から簡単な「認証」に使われているの現実の状態です。
IDmが使われている実例
・電気錠を開けるときにかざすキーカードとして
・出社や退社を記録する出退勤システムの個人カードとして
・複合機の個人認証用カードとして
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