「SQRC」はQRコードをベースとし、セキュリティー機能が向上したというものです。
簡単に言うと、SQRCは1つのコードで「誰でも読める情報」と「許可された人だけが読める機密情報」を使い分けることができるというものです。多様な活用が期待されているQRコードとなります。
1つのQRコードに2つの異なる情報を書き込める
SQRCは、1つのQRコードの中に、セキュリティーがある部分(非公開データ領域)と、通常のQRコードとして読み取れる部分(公開データ領域)を共存させることを実現しています。
公開データ領域 | 通常のQRコードと同じように、一般的なQRコードリーダーやスマートフォンアプリで読み取ることができます。誰でもアクセスできる情報を格納する領域です。 |
非公開データ領域 | セキュリティー機能を持つ部分です。この領域に格納されたデータは、特定の暗号キーを持つ専用のリーダーでなければ読み取ることができません。 |
新たな機能「非公開データ領域」について
SQRCの特徴である「非公開データ領域」へのアクセスするには…
一般的なQRコードリーダーやスマートフォンアプリでは決してできません。特別な「鍵」、すなわち特定の暗号キーが組み込まれた専用のリーダーが必須となります。この専用リーダーがSQRCを読み取る際、公開データ領域の情報はもちろん、暗号化された非公開データ領域も内蔵されたキーによって復号化し、初めてその内容を取得できる仕組みです。
この「物理的な専用リーダー」と「正しい暗号キー」という二重の認証により、不正なアクセスや情報漏洩への対策がなされています。
合言葉を知る者だけが宝にたどり着ける、秘密の暗号のような、そんなセキュリティー機能がSQRCの大きな特長と言えると思います。
最後に
単に読み取りを制限するだけでなく、改ざん検知機能も搭載されていますので、万が一、コードが不正に書き換えられた場合でも、すぐに検知できます。
QRコードはスマホの決済などに用いられるなど、現在の生活にはなくてはならないものとなってきています。さらなる機能追加で、これまでのQRコードでは使えなかったような医療現場や金融機関、工場など、より多くの分野での活用が期待されます。
例えば…
医療現場 … 患者さんのIDや検査結果など、秘匿性の高い情報を安全に管理。
オフィス … 入退室管理や重要書類の管理に活用し、セキュリティーレベルを向上。
商品管理 … トレーサビリティ情報を安全に管理し、偽造品対策にも。